IT調達支援サービス
Information Technology Support Procurement Service
IT調達支援サービスでは、情報システムにおける業務処理や技術仕様などの不透明さのリスクを排除し、信頼性やセキュリティの確保などに留意するとともに、ハードウェア・ソフトウェアの柔軟な組合せ、情報システム間の円滑な相互運用などを低コストで実現する戦略的な調達を可能といたします。
導入効果
- 概算費用や標準的な工期がわかるため、適正な調達の計画をたてることができます。
- ベンダーに提案してほしい内容や前提条件、見積りの範囲などを明確に伝えることができます。
- ドキュメント整備や構築、移行、教育、導入などの諸条件や附帯作業などもベンダーへ明確に伝えることができます。
- 投資効果が把握しやすくなるため、改善すべき優先順位を判断しやすくなります。
- 要求要件を明確に伝えることができるため、新たなベンダーが参加しやすくなります。
- ベンダーからの提案を評価する基準が明確になるため、提案内容を適正に評価することができます。
- 業務処理、技術仕様のブラックボックス化やベンダーまかせといった状態から脱却することができます。
サービスの特長
IT調達支援サービスのご提供にあたっては、全体最適の視点により、お客さまのIT調達における投資コストの適正化を図るための計画や仕様などを策定するとともに、調達計画書や調達仕様書、評価基準書などのドキュメントを作成のうえ、最適なIT調達をご支援いたします。
調達計画 | 調達計画にあたっては、必要に応じて情報提供依頼書 ( RFI : Request For Information ) の作成をご支援し、ベンダーにおける新しい製品・サービス・技術にかかる知見や製品・サービスの提供方法、納入期間、価格などの情報を得ることにより、対象となる情報システムの実現性や柔軟性、拡張性およびライフサイクルコストなどに考慮した情報システムの方式を検討するとともに、全工程スケジュールや契約形態、制約条件、評価方法などを策定のうえ、調達計画書の作成をご支援いたします。 |
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要件定義 | 要件定義にあたっては、調達をおこなう情報システムの機能要件と非機能要件を整理したうえで、アプリケーション機能や機器構成、セキュリティ、運用などにかかるシステム化要件の他、開発期間や体制、作業条件、教育訓練、移行、保守などにかかるプロジェクト要件および見積り範囲や費用提示条件などにかかる費用提示要件といった諸条件を明確化し、必要に応じて概算見積書を作成するとともに、調達仕様書 ( 要件定義書 ) の作成をご支援いたします。 |
提案依頼 | 提案依頼にあたっては、提案書作成要領やプレゼンテーション実施要領などの提案要領、および見積書作成要領などの見積要領を策定のうえ、調達計画書や調達仕様書、要件定義書 ( RD : Requirements Definition ) に基づく提案依頼書 ( RFP : Request For Proposal ) および見積依頼書 ( RFQ : Request for question ) の作成をご支援するとともに、提案を依頼した際に寄せられるベンダーからの意見や質問などに対する意見回答書の作成をご支援いたします。 |
提案審査 | 提案審査にあたっては、情報システムの機能要件と非機能要件における遵守項目や提案項目 ( 必須項目、任意項目 ) を整理のうえ、調達計画書および調達仕様書 ( 要件定義書 ) に基づく評価基準や配点、採点方法などを策定し、公平かつ客観的な審査を実施するための評価基準書および評価手順書の作成をご支援するとともに、必要に応じて中立的な立場から業者選定をご支援いたします。 |
調達計画
調達計画では、情報システムの方式や全体スケジュール、契約形態、制約条件、評価方法などを策定いたします。
成果物 例
- 情報提供依頼書 ( RFI : Request For Information )
- 調達計画書
要件定義
要件定義では、情報システムの機能要件と非機能要件を整理し、システム化要件、プロジェクト要件および費用提示要件などを策定いたします。
成果物 例
- 要件定義書 ( RD : Requirement Definition )
- 調達仕様書
- 概算見積書
提案依頼
提案依頼では、提案要領と見積要領を策定のうえ、ベンダーへの提案依頼をご支援いたします。また、その際にベンダーより寄せられる意見への回答作成などをご支援いたします。
成果物 例
- 提案依頼書 ( RFP : Request For Proposal )
- 見積依頼書 ( RFQ : Request For Question )
- 意見回答書
提案審査
提案審査では、遵守項目や提案項目の整理、評価基準や採点方法などの策定および業者選定をご支援いたします。
成果物 例
- 評価基準書
- 評価手順書
事例
外郭団体Bさま ( パートナー様と協業 )
背景
- 医療従事者ボランティアなどにおける活動を支援する情報システムの構築が急務だった。
- To Beモデル ( 目標モデル ) の構想に見合う製品・サービス・技術について、すでに多くの情報を収集されていた。
- 予算と工期を遵守したうえで、可能な限りの機能を実現したかった。
導入ポイント
- 医療従事者ボランティアのほか、NPO法人や企業ボランティアなどにおける活動状況についても情報を収集し、将来的な機能拡張の方向性を策定。
- 将来的な機能拡張の方向性を踏まえたうえで、予算・工期の観点から製品・サービス・技術を選定。
- エンドポイントの利用が屋外となるケースが多いため、セキュリティ要件を重視。
導入効果
- 将来的な機能拡張の方向性を策定したことで、次期更改時に採用すべきサービスや市場の動向を見計らったうえで検討すべきサービス・技術など、機能拡張における優先度が明確になった。
- ソフトウェア方式として CRM ( Customer Relationship Management ) によるカスタムアプリケーションを採用することで、開発コストが低減されるとともに、PaaS型クラウドサービスへの移行やSaaS型クラウドサービスによる機能の提供など、将来的な拡張性に幅を持たせることができた。
- 認証方式として LDAP ( Lightweight Directory Access Protocol ) を採用することで、利用者のバイオメトリクス認証や罹災者のバーコード認証など、認証にかかる仕様の標準化を図るとともに、セキュリティを確保することができた。
中央省庁Cさま ( パートナー様と協業 )
背景
- 処理対象となるデータが都度変動するうえ、時季による急増など、日々の処理量が大きく変動する場合においても安定した処理性能を提供する情報システムの構築が必要だった。
- パッケージソフトウェアなどを利用することで過度な開発を避けるとともに、中立性を確保したかった。
- 新規の情報システムとなるため、要求する処理性能に応じて必要となる機器の性能や台数などは、ベンダーによる提案としたかった。
導入ポイント
- クラウドサービスの情報を収集するとともに、データの増加率から将来のデータ量を予測のうえ、トランザクション量などの変動に応じて必要となる機器の性能や台数、費用などを試算。
- パッケージソフトウェアの機能情報を収集し、要求機能における実現方法の整理および設計・開発費などを試算のうえ、機能要件を整理・調整。
導入効果
- 要求する処理性能に応じて必要となる機器の性能や台数などの提案を求めたことによって、ベンダーの技術力を効果的に審査できた。
- クラウドサービスによるスムーズな機器の拡張・縮減により、安定した処理性能を提供するとともに、運用コストを抑制できる調達となった。
- 業務に起因する処理量や提案とした機器構成など、多くの変動要因があるなかで、予定価格を超えることなくスムーズな調達ができた。